『THE TEAM』を読んだ

前々から気になってた『THE TEAM』を読んだので読書感想文を書いておく。

どういう本か?

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『THE TEAM』はチーム作りについてかかれている本で、特に

  • チームとは何なのか?
  • 世の中のチームはなぜうまくいかないのか?どうすればうまくいくのか?

を紐解いている本だ。

中でも 目標設定/メンバー選定/コミュニケーション方法/意思決定の方法/モチベーションと共感 を5つを大事な要素として解説している。

下記の記事で目次が全て転記されているので、詳細な内容が気になる方はこちらを確認するといいだろう。 dev.classmethod.jp

感想

期待値を合わせていくことの大事さを改めて感じた

それぞれの法則を私は下記のように解釈した。

  • 目標設定の法則
    • チームとしてどういうゴールを目指すかの期待値を意義目標、成果目標、行動目標のように分類し細かく合わせないと、チームメンバーが自律的に行動することができない。正しく議論ができない
  • 人員選定の法則
    • チームの形をビジネスや目標に対して正しく選択したり変化させていかないと歪みや矛盾が生じて機能しない
    • 「xxxという理由があるからこういうチームの形でやっていく」という意思決定に対する期待値をチームと合わせておくことが大事である
  • コミュニケーションの法則
    • 価値観が多様化している昨今、別の価値観を持った人達で心理的安全に仕事をするためには、適度なルール設定をしたり相手のバックグラウンドを理解して意図しない期待値外なコミュニケーションを減らす努力が必要である
  • 意思決定の法則
    • ビジネスや目標に対して最適な意思決定の方法を選択する必要があり、この意思決定の方法の期待値をあらかじめ合わせていないと、納得感が生まれずチームメンバーが主体的に動けない。
  • エンゲージメントの法則
    • どんな人でも仕事の質はモチベーションに左右されるもの。チームに貢献しようと思うためのモチベーションは4P(Philosophy/Profession/People/Privilege)で構成されている。このうち自分たちのチームでは何が提供できるのか、チームメンバーは何を求めているのかを明らかにして期待値を合わせることが大事である。

あくまで個人的な見解ではあるが、どの法則で書かれていることも最終的には「期待値を合わせる」という行動に繋がっている気がしていて、チームを作ってくうえで「期待値を合わせる」というのは大きな割合を占めているんだろうなーという感じがしている。

「期待値が合っている状態」を作るためには、組織の方針を深く考え、言語化し、理解してもらい、変更があれば更新し、また理解してもらう...というサイクルを回していく必要がある。それはとっても精神的にも時間的にもコストがかかることだったりするけど、今組織がうまく回ってそうな会社はそれをやり切れてる会社だと感じるので、改めて大事だなと感じた。

エンジニア職以外の人にもオススメできるチーム本ができた

過去、『Team Geek』『エンジニアリング組織論への招待』『チームが機能するとはどういうことか 』を見た時に、これらの本に書かれているチーム作りのエッセンスを非エンジニア職の人にも共有したいと思うことがあった。 しかし、内容の多くがエンジニア向けだったりそこそこ重厚だったりして、気軽にオススメはできないなーと感じていた。

この本はページ数も少なくて内容もすごく平易に書かれているので、誰が見ても理解がしやすい内容になっている。一方で、チームとは何で大事なことは何なのかはしっかり書かれていて非常にバランスの良い本だと思っている。

なのでチームのことで課題を抱えてる非エンジニア職がいたら今だったらこの本を紹介したいと思う。

チームづくりの組織施策を始める前の1冊として

昨今、チームづくりやっていくぞ!となった時に、OKRやスクラムなど先人たちが作ってきた有用な施策に乗ることがおおい。それ自体は良いことだと思うが「そもそもなんでチームづくりが必要なんだっけ?」の理解度がチームメンバーによってバラつきがあるまま進んでしまうっていることはよくあることな気がしている。 そういったチーム内での情報の非対称性を無くしていく意味でも、最初にこの本を読み合わせたり、この本からエッセンスを拾ってきて「xxxという理由でチームを強くしていくことが重要だ」のような認識合わせをしていく。というような活用の仕方ができそうだと感じた。

おわりに

めちゃ良い本だったので広めてまわりたい